フィトンチッドとは?

自然の森の中に入ると豊潤な香りが漂います。
これは、木々が「フィトンチッド」という殺菌効果のある物質を出し、空気を浄化しているからだと言われています。
フィトンチッドは植物に侵入しようとしてくる細菌や虫を寄せ付けないようにするために放出されます。
そしてこのフィトンチッドですが、人にとってはとてもいい癒し効果があると言われています。
フィトンチッドは植物の根や幹に含まれ、森林では主に葉から放出されています。
森の中には動物の糞尿や死骸などが落ちており、それらの臭いがするはずなのですが、山歩きなどしてみるとそんなに臭くないですよね。
なぜかというと、フィトンチッドのおかげで空気が浄化され、消臭されているからなのです。
フィトンチッドは人間に対してとてもいい癒し効果があります。
- 脳のα波を発生させ、精神を安定させる
- 自律神経を安定させる
- 脳の活動や血圧を鎮め、怒りや緊張を和らげる
- 肝機能を改善する
- 血中の抗がんタンパク質を増加させる
こういった効果があると言われています。
このフィトンチッドですが、いろんな機関によって検証されています。下図はその一例です。

森林浴でどのくらい被験者が心理的にリラックスできるかの検証を行いました。
実験を行う前に、被験者の唾液中コルチゾール濃度を測定します。コルチゾールとはストレスを感じた時に分泌されるストレスホルモンで、これが多いほどストレスが溜まった状態になります。
測定後、被験者を二つのグループに分け、片方には森林浴を、もう片方には都市部を歩いてもらいました。
そして、歩いてもらった後でもう一度コルチゾール濃度を測定し、歩行することによってどう変化するのかを検証しました。
すると、森林浴歩行をすると、都市歩行に比べコルチゾールが減少した事が分かったのです。
森林浴はいいものです。木々のある公園でもいいと思います。
もしよかったら試してみてください。